まずは、本記事で扱う作品の紹介をば
φ scale “Eden”
鳥/蝶/トカゲ/魚/猫に切り抜いたアバロン貝を黄金比に住まわせました。
螺旋は青い海から始まり、DNA/幼生…手に取り透かし見る人間。
共に生き、生命を愛でる心が楽園への入り口…なんてね。初レジン、ctrl+sさんの教えで出来た…本当ありがとう pic.twitter.com/ea8xwkrbee
— φ✧pHì✧ (@phi_stmpnks) 2017年11月24日
唐突ですが、”Rez”ってゲームが大好きです。
もう15年くらい前に出たものかな。やらない年は無いくらいなんどもやってます。
ハードが進化するたびに高画質バージョンや最近ではVRもできるようになったようなゲーム。
…いやこれは作品だね。
身体に備わって違う役割を持った感覚が統合されて、自分の中のイメージからいろんな極彩色や現実では聞けない音声や触れた感覚他…が繋がりながら、有機的に沸き立って、勝手に世界が構築されてるひと時ってあるじゃん。
目開けるとぱって消えちゃうアレ。
狙ってそのモードに入らないけど、すごく綺麗で気持ちいいアレ。
アレに近い特徴を、擬似的にゲームって形で表現されてる感じ。
このREZ、ストーリーも好きで、特に最後のarea5で地球上で発生した環境からdnaが構築され、生物が生まれ、進化し生存し更にどこへ?私って?みたいな内容が本当に好きで…
…ゲームじゃなくて作品の話をしようね。
黄金比スケールアクセサリーに、メキシコアワビの貝殻を動物の形に切り出し、レジンで封じ込めたものです。
糸鋸で切るのはほぼ毎日のことなので、貝殻もいけるやろと思ってたら普通に切れました。
ただ、貝殻は有機体なので箇所によって密度や方向が違うので割れないように気をつけました。
2回ほど割った。
生き物は大好きで、可愛くて、銘菓ひよこすら食べる時に泣く、というか食べられない人。
この貝殻の貝も生きてる時は生活してたんだなー…とか、その貝殻を他の動物の形にしてる時はだんだん新しい命を与えてる気分になってきて、つまり、猫かわいいね。
あとそあーに鳩サブレーや銘菓ひよこは与えないでね、食べないで飾るから。
一番小さいパーツで、1mm以下のドットかな。猫の肉球の指
レジンを作品として扱うのは初めてで、なかなか思い通りに扱えなくて、友人の作家ctrl+sさんに電話で口伝してもらってました。
中空フレームにレジンって難易度高いね!びっくりした。
今回、星の雫っての使いました。
綺麗!黄ばまぬ!硬化速い!の特徴に飛びついて。
メリットとデメリットが極端です。
でも、うまくやれるとクリアさはすごいと思います。
黄金比の三つ目の枠にDNAを入れましたが、これも真鍮板をはしご状に切り抜いて、ねじった。
凄く小さいパーツで、これ頭おかしいなとおもいました。
……エッチングで薄い真鍮板を抜けばいいんじゃ…って考えたりしたけど、糸鋸で切った。
…
催事のために計画した作品で、デザフェス終了から納品までの制作に許された期間が2週間だったので、それはそれは必死でした。
諸条件により気泡がたくさん入ってしまったけど、なんとか出来たので安心…出来た時のそれはそれは、愛おしい物体となりましたとさ。
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“Eden”った作品名つけた理由は、生き物の進化も込めていて、その中で馴染みのある動物5種、三葉虫やアノマロカリスもよかったけど…
人間も他の生物と同じでDNAという本質から成り立ってる生物。そんな僕たち私たちは、異常に膨れた知性で生命を見つめる。
DNAの意図ないし機能は、生存という目的だけで、太古の昔から気の遠くなるような過程で生き延びてきた。
これからどうなるんだろうな…DNAのサバイバルのための器の私ってなんなんだろうね…でも生き物って可愛くて愛おしいね!
…そこで、冒頭のREZのストーリーに戻ろうか。
公式のストーリーを原文ママに抜粋すると
このゲームの中には、生命の歴史そのものも秘められていて、本作でそれを全て飲み込んだ”eden”という母性がリンクして、φ scale “Eden”という結論にたどり着いたのでした。
…
このゲームからもらうインスピレーションは数多いと言うお話でもありました。