次回イベントの為まずは在庫を整えておかねば…と言うわけで、在庫スッカラカンのφの叡智バングルの量産過程です。
※すべての工程は以下の記事になります
パッと思いついた名前で”φの叡智”。
なーにが叡智だなど字面的に笑っちゃう気持ちでしたが、今は割と気に入ってます。
この作品が生まれる過程について少し…
模様はエッチング手法を用いていて、デザイン画を真鍮板にトナー転写という方法を用いてます。
最近は自分なりの工程を見つけ、小さい図案なら簡単にペタッもキレイに写せてたのですが、この板の広さで更にトナー面積の広い絵柄となると難易度が高い…
三度ほど失敗してます。
どうしてもムラになってしまって。
ある程度模様や文字がはっきり写った時点で妥協して、油性ペンで細かいムラを補修するしかなさそうです。
この後腐食処理に入り、引き上げたら切り分ける作業が待っていて
……
追記
やっと一枚キレイに出来て、それでもピンホールの様なムラが現れるのでペンで埋める作業。
後一枚控えてるのに前途多難すぎ。
そう言えば、最初に作った時もこの時点でかなり手間かかったなぁ…
ルーペに接吻しながら倍率の高いせまいレンズと見つめ合い、問題の箇所をポチポチ塗っていきます。
あまり薄塗りだと二鉄液に浸けた際染み込んでしまう様なので厚塗り。
この、パイロットのツインマーカー(極細ではない方)ってのがかなり濃く出てレジスト作業に重宝してます。
普通に自作基盤などで使う専用ペンを使えば良いんですけど。
ここまで書いたので、うちで使用している用紙を告白してしんぜよう。告白って言うくらいだからあんまりいいたかなかった。
ダイソーの光沢紙(薄口)
定番はフジのぶどうの用紙らしいのですが、これが売ってない。他のメーカーのマット紙も試すもパッとしなかったので、用紙マイスターを目指す意気込みでヨドバシのポイントを使い果たす勢いで色々試した結果が ダイソー 。百円だぜこれ。
光沢紙の中でもかなり薄手でレーザー印刷機でうまくいきやすく、転写の際のトナーの剥がれもだいぶ良い。
アイロンの面に収まる図案なら、やり方とタイミングが良いと用紙が破れずペロッと剥がれるくらい。
(トナーの成分もメーカーにより違いがありその点で左右される様なので一概には言えないですん。本記事の内容で使用してるトナーは富士ゼロとだけ言っとく)
上記の条件だと、特に圧を加えて擦り付ける必要がない。いや、逆に擦り付けると逆に用紙に埋まってしまう傾向がある。今回のバングル転写の失敗もムラをなくす為の用心とこすりつけた結果、逆に用紙にこびりつき母材には乗らなくなる結果に。←スリスリ圧着させるのは有効だけど、やり過ぎだと意味がなく、濡らしたりアイロンかけたりをしすぎるとそんな感じになってくると言うのが実のとこな気がする。
温度調節も大事っぽいっす。
以前の制作に使った大成功パターン。
手順は省きますが、大体いろんなインターネットで出回ってる方法を色々取り入れてます。水はバシャバシャかけてますね。
一度乾かして温度を下げた後、また水で濡らして一気に当てるとペロッといきやすいです。小さいものであれば。
用紙についてはやはりイレギュラーな方法で推奨されてないので、何かあったら己が全て肩代わりする覚悟でどうぞ。